平安期を中心とした真言密教の教理・思想と信仰の問題を、歴史的背景の中で解明する。歴史学、国語・国文学、美術史などの研究成果をも参照した従来の仏教学を越えた学際的研究。
第一部 初期真言密教教学の形成
第一篇 空海教学の研究〈法身説法〉と〈即身成仏〉 第二篇 空海教学をめぐる諸問題 第三篇 台密の形成 第四篇 三昧耶戒作法の形成と展開 「戒体」を中心として 第五篇 『秘密三昧耶仏戒儀』をめぐる問題
第二部 平安期の真言教学と密教浄土教
第一篇 覚鑁の教学 第二篇 院政期の真言密教 密教浄土教をめぐって 第三篇 興福寺の真言宗と貞慶 第四篇 往生伝と密教浄土教 第五篇 阿弥陀如来像をめぐる問題