第一章 空海の密教的視座
一 問題の所在
二 空海の灌頂と付法
三 南天の鉄塔説の意味するもの
四 法身の説法と内証智
五 自内証智・三摩地門
六 空海の密教的前提
七 密教的視座のもう一つの出発
八 密教ということ
九 此れを説くに二の義有り
第二章 空海の『即身成仏義』の周辺
一 問題の所在
二 『即身成仏義』の周辺
三 六大ということ
四 『秘蔵記』における六大
五 もう一つの六大説の典拠
六 高台の明鏡の中に現ずる
七 まとめ
第三章 空海の構造的成仏論
一 問題の所在
二 灌頂の成仏
三 構造的な成仏説
四 即身の三大
五 まとめ
第四章 『即身成仏品』について——六大説再考
第五章 法身如来としての空海
一 問題の所在
二 時間軸としての〈付法〉
三 空間軸としての〈即身〉
四 法身如来観
①四種法身・四種曼荼羅
②三種世間について
五 まとめ
第六章 空海の『開題』類にみる密教(1)
一 問題の所在
二 資料としての『開題』類
⑴『大日経開題』〈法界浄心〉
⑵『大日経開題』〈衆生狂迷〉
⑶『大日経略開題』〈今釈此経〉
第七章 空海の『開題』類にみる密教(2)
⑷『大日経開題』〈大毘盧遮那〉
⑸『大日経開題』〈隆崇頂不見〉
⑹『大日経開題』〈三密法輪〉
⑺『大日経開題』〈開以受自楽〉
第八章 空海の『法華経開題』攷
一 問題の所在
二 『法華経開題』の背景思想
三 その実際について
四 八葉と九字・九仏について
五 開示悟入と阿字のこと
六 『法華経』と四種曼荼羅観
七 まとめ
第九章 空海思想における四種法身と四種曼荼羅身について
一 問題の所在
二 六大説の構造について
三 六大の能造・所造について
四 四種法身ということ
五 四種曼荼羅身の検討
六 『大日経疏』における曼荼羅身
七 まとめ
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第十章 空海思想における「両部」ということ
一 問題の所在
二 事実としての両部
三 両部ということの根拠
四 破地獄三種悉地法と両部
五 理・智不二としての両部
六 まとめ
第十一章 空海における遍満と平等の原理
一 六大ということ
二 六大自在の用
三 能造・能生の六大
四 六大と四種曼荼羅身
五 六大と法爾の道理
六 六大と所生の法
七 まとめ
第十二章 空海の社会救済とその周辺
一 問題の所在
二 当上表文の分析
三 弘仁元年十月廿七日
四 社会救済ということ
五 檀像を造刻する願文
六 宸宮の大造
七 真如のこと
八 まとめ
第十三章 密教マンダラ観に基づく「共生」
一 問題の所在
二 「共生」ということ
三 「共生」と平等
四 「平等」における引摂と流出
五 発生としてのマンダラ
六 真実世界の主と余
七 大悲蔵発生三摩地と三平等
八 まとめ
第十四章 頼瑜における空海思想の把捉について
一 問題の所在
二 『諸宗教理同異釈』について
三 頼瑜の顕密教判論について
四 頼瑜の六大説理解について
五 まとめ
第十五章 真実曼荼羅と形像曼荼羅
——運敞『大疏啓蒙』の「絵木法然」を視座として
一 形像曼荼羅とは
二 テーマとしての「絵木法然」
三 「絵木法然」の概観
四 「絵木法然」論議の展開
第十六章 『五蔵曼荼羅和会釈』攷
一 問題の所在
二 三本の比較について
三 五蔵曼荼羅とは
四 五蔵曼荼羅図の実際
五 漢和の詩文に見る五蔵観
六 念珠の五蔵観
七 世間の所依と五智の能依の五蔵観
八 加持身五処五智如来経
第十七章 日本密教と神◇思想——神と仏の交流とその変容
一 問題の所在
二 神と仏との習合ということ
三 平安仏教における神{観——空海の場合を中心として
四 無住一円の場合
五 空海仮託の神{書——『麗気記』を中心として
六 まとめ
第十八章 立川流の一資料
——『根吼抄』の本文紹介・翻刻・書き下し文及び索引
一 はじめに
二 根孔(吼)抄の撰者について
三 教雅と根吼抄
四 『根吼抄』の本文翻刻
五 『根吼抄』の本文書下し文
索引 478(21)…498(1)
あとがき
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